甲冑・武具・組紐 制作 修復
ごあいさつ
経歴
復元・模造の仕事
修復の仕事
組紐について
お問い合わせ
English
伊予札萌黄糸綴両引合胴具足
平成22年修理
個人蔵
米沢藩二代藩主、上杉定勝の着料として上杉家に伝わった甲冑。製作時期はそれより古く、景勝が使用していた甲冑を受け継いだものと考えられる。上杉家独特の特徴を持ち、安土桃山時代の甲冑として貴重な品。
色々威最上胴丸
平成24年修理
個人蔵
最上胴丸としては例の少ない毛引色々威で仕立てられた高級品。安土桃山時代。
黒皺革包仏三枚胴具足
平成15年修理
個人蔵
『大坂軍記』などに記載がある堀直寄所用と考えられる甲冑。兜は銀箔押の鯰尾形で、ほとんど同形の兜がほかにも存在する。安土桃山時代の製作である。
熊毛植五枚胴具足
(大熊具足)
個人蔵
久留米藩2代藩主、有馬忠頼所用の甲冑。兜の錣、胴、草摺を熊毛で覆ったもので、桃山~江戸初期に流行した。兜は魅(しかみ)という、獅子を造形化した変わり兜で、脇に大角をつけている。
熊毛植五枚胴具足
(小熊の具足)
平成19年修理
個人蔵
大熊の具足の写しとして製作され他物であるが、時代の下降に伴ってより精緻で入念な造りになっている。有馬家三代藩主頼利、あるいは四代頼元の着料と考えられる。
黒韋威胸白腹巻
平成22年修理
個人蔵
南北朝~室町時代初期に九州地方で製作されたと考えられる腹巻。五間草摺で肩上に袖を付ける装置がないなど、初期の腹巻の特徴が見られる。
鮫革包浅葱糸素懸威腹巻
平成3年修理
個人蔵
小札の表面を鮫皮で包み、漆を塗って研ぎ出した稀有な手法の腹巻。室町時代後期の作。
鮫革包浅葱糸素懸威腹巻
平成3年修理
個人蔵
詳細は前画像を参照。
縹糸威胴丸
解説準備中
四十八間総覆輪阿古陀形筋兜
室町時代後期の典型的な、総覆輪筋兜。当初からの健全な三段笠𩊱が付いており、この時期の兜としては稀有な高級品である。
白糸威仏五枚胴具足
昭和63年修理
個人蔵
櫃の蓋裏の墨書きから、上杉家の家臣、竹俣秀綱が大阪の陣で着用した可能性がある品で、その頃の甲冑によく見られる、厚い鉄板を使用した重量のある甲冑である。
鯰尾の兜
平成15年
蛇宮神社蔵
前田利家の五男、利孝が大坂の陣で着用したと伝えられる鯰尾形の変わり兜。昭和に前田家ゆかりの蛇宮神社へ奉納された。桃山時代の作で群馬県富岡市の重要文化財に指定されている。
修理前の写真は次に掲載。
鯰尾の兜
平成15年
蛇宮神社蔵
修理後は前写真参照
金小札紅梅糸威腹巻具足
平成20年修理
個人蔵
出羽久保田藩九代藩主、佐竹義和の着料で、大正七年の佐竹家蔵品売立目録に記載されている。室町~桃山時代の甲冑部品を再構成して仕立てたもの。保存状態は良好であったが、緒など一部を補修した。
四十二間小星兜 銘・宗次作
平成18年修理
個人蔵
兜鉢に「宗次作」と銘があり、越後村松の甲冑師の作と考えられる。二重𩊱となっており、上杉家、あるいは関わりのある武将が着用したものと考えられる。室町時代末期~安土時代の作。
十二間阿古陀形筋兜
平成22年修理
個人蔵
南九州地方で製作されたと考えら、革包みの𩊱や鍬形台など同地方特有の特徴のある兜。室町時代の作。
銀箔押紫糸威二枚胴具足
平成18年修理
個人蔵
胴は銀箔、草摺は金箔で仕上げ、紫糸で威した華やかな甲冑である。江戸時代前期~中期の作。
萌黄糸威最上胴丸
平成21年修理
個人蔵
室町時代末期の最上胴丸を江戸時代に改造されていた品。製作当初の姿に再構成した。
金箔押桃形兜
平成3年~修理
立花家史料館蔵
柳川の立花家に伝来した「金甲」として有名な兜。安土桃山時代の作で現在も二百数十頭が残る。製作当初の姿を再現したり、現状維を維持するのみとしたり、いくつかの修復方法で十数頭の修復を行った。
伊予札縫延栗色革包仏丸胴具足
平成元~5年修理
立花家史料館蔵
柳川藩祖、立花宗茂の着料として知られていた甲冑。
鉄皺革包月輪文最上胴丸具足
平成4年修理
立花家史料館蔵
こちらも立花宗茂の着料であるが、江戸時代に大修理がされたまま蔵の中で埋もれていたもの。現在ではこちらが有名である。
鉄黒漆塗碁石頭伊予札縫延丸胴具足
平成11年修理
立花家史料館蔵
柳河藩二代藩主,忠茂の着料。島原の陣で着用した可能性が高い。大破していたものを修復した。
次に修理前の写真有り。
鉄黒漆塗碁石頭伊予札縫延丸胴具足
平成11年修理
立花家史料館蔵
修復後は前写真参照
鯱形兜
昭和60年修理
個人蔵
鹿児島県硫黄島の熊野神社に伝わっていたという、鯱を張懸で造り兜に載せた変わり兜。
数頭現存する鯱形兜の中では白眉の出来で、「丸に十」の紋金物が付いており、島津家が奉納したものと考えられる。𩊱は大破していたので新たに製作した。
次に修理前の写真有り。
鯱形兜(修理前)
昭和60年修理
個人蔵
修復後は前写真参照
鍋島勝茂所用
「青漆塗萌黄糸威二枚胴具足」
平成27年修理
鍋島報效会徴古館所蔵
佐賀鍋島藩初代藩主、鍋島勝茂所用の甲冑で、島原の乱で着用したと伝えられる。
「明珍作うこん威甲冑」
平成27年修理
慶巖寺所蔵
長崎県指定文化財
「朱漆塗紅糸威二枚胴具足」
平成29年3月修理
「唐津藩主、寺沢広高の今井家に伝わった具足。兜には実戦での矢傷があり、大坂の陣で使用されたものと思われる。
唐津城天守閣に展示中
靖国神社遊就館所蔵「紫糸素懸威最上腹巻」修復
令和6年修復
修理前の写真は次に掲載。
靖国神社遊就館所蔵「紫糸素懸威最上腹巻」修復前